運動後に眠くなるのはなぜ?運動と睡眠の関係を整理
運動の後に眠気を感じることがあります。しかし、その眠気だけで運動が睡眠に効いた、体が回復を求めている、運動しすぎたなどと判断することはできません。眠気には睡眠時間や生活の状況、体調など複数の要因が関わります。
厚生労働省の睡眠ガイドは、適度な運動習慣が睡眠の維持・向上に役立つとしています。一方で、運動の種類、強度、時間、時刻や頻度によって影響は異なり、一度運動すればその晩の眠りが必ず良くなるという意味ではありません。
ウォーキング後に昼寝してよいか
ウォーキングの後に眠いからといって、昼寝が必ず必要というわけでも、してはいけないというわけでもありません。眠気があるときは短い休息を検討できますが、長さや時刻、その後の夜の眠りへの影響には個人差があります。ウォーキングしたこと自体が、昼寝してよい・悪いを決めるものではありません。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、長い昼寝が夜間の良眠を妨げることがあるとして、日中の長時間の昼寝を避け、活動的に過ごすことを高齢者向けの推奨事項として示しています。同ガイドの高齢者の項では、30分以上の昼寝を習慣としている人で将来の死亡リスクが高かったという調査結果も紹介されていますが、これは全員に当てはめる上限時間ではありません。普及用のGood Sleepガイド(高齢者版)は、昼寝を午後の早い時間に短時間にとどめるよう案内しています。特定の分数を、ウォーキング後を含む全員の医療上の規則にするものではありません。
眠気が強いときは、昼寝をするかどうかより先に安全を優先し、運転や危険を伴う作業を避けてください。日中の強い眠気が繰り返す、運動をしていない日にも生活に支障がある場合は、ウォーキング後の昼寝だけで解決せず、医療機関へ相談してください。
運動後の眠気だけで良し悪しを決めない
運動後の眠気を「良い眠気」「悪い眠気」と一律に分類することはできません。眠気があったかどうかだけでは、運動の量が適切だったか、睡眠の質が上がったかは分かりません。前夜の睡眠、運動の内容や負荷、食事や生活時間など、気づいたことを合わせて見ましょう。
眠気が強いときは、まず安全を優先し、運転や危険を伴う作業を避けてください。強い眠気が繰り返す場合、運動をしていない日にも眠い場合、日中の生活に支障がある場合は、運動だけが原因と決めつけず医療機関へ相談しましょう。
睡眠のための運動は習慣と個人差を考える
ウォーキング、家事、通勤、軽い体操など、日常で体を動かすことも身体活動です。厚生労働省の身体活動・運動ガイド2023は、体力や健康状態などの個人差を踏まえて、強さや量を調整し、可能なものから体を動かすことを勧めています。睡眠のためだからと急に運動量を増やしたり、特定の分数や回数を必ず達成したりする必要はありません。
運動の時刻や強度を調整する
朝・昼・夕方など、運動する時刻は生活や体調に合わせて考えられます。朝の運動が体内時計をリセットして夜の睡眠を深くする、夕方の運動が体温低下で寝つきを良くするといった結果を、全員に保証することはできません。
就寝直前の強い運動は、寝つきに影響することがあります。運動後に気持ちが高ぶる、体が落ち着かない、寝つきにくいと感じる場合は、強度を下げる、別の時刻にする、休むなど調整してください。「就寝3時間前まで」といった同じ締め切り時刻を、全員に当てはめる必要はありません。
体調に合わせて安全に行う
持病や服薬がある場合、運動の内容や強さが気になる場合は、主治医や医療専門職に相談してください。運動中に胸の痛み、強い息切れ、動悸、めまい、ふらつき、いつもと違う強い疲れなどが起きたら、直ちに中止し、症状に応じて医療機関へ相談しましょう。
運動後の眠気が続く、日中に強い眠気があり仕事や生活に影響する、睡眠の不調が続く場合も医療機関に相談できます。厚生労働省のe-ヘルスネットは、運動習慣と睡眠の関連を紹介していますが、個々の症状の原因を診断するものではありません。
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