悪夢が続くときに知っておきたいこと|原因と相談の目安
怖い夢を見て目が覚めたり、似た夢が繰り返されたりすると、眠ること自体が不安になる場合があります。悪夢は誰にでも起こり得ます。夢の内容だけから心の状態や病気を判断することはできません。
悪夢の内容だけで原因は分からない
国立精神・神経医療研究センターは、悪夢が頻繁に起きて睡眠を妨げ、日常生活に支障がある場合に、悪夢障害の可能性が考えられると説明しています。悪夢の頻度や背景には個人差があり、夢の内容を特定の心理状態に結びつけることはできません。薬を始めた後に悪夢が気になる場合も、自己判断で服薬を中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。
寝る前にできること
寝室の明るさや音、暑さ・寒さなど、気になる環境を見直すことはできます。眠る前に落ち着いて過ごせる習慣を選んでもよいでしょう。こうした工夫で悪夢が必ずなくなるとは限りません。夢に特定の意味があると考え込んだり、自分を責めたりする必要はありません。
成人の悪夢障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)に関連する悪夢について、米国睡眠医学会(AASM)の2018年ポジションペーパーは、イメージ・リハーサル療法(IRT)を治療選択肢として推奨しています。これは専門家の判断のもとで検討される治療法です。自分で悪夢を書き換えるだけで治る、誰にでも適するという意味ではありません。症状や背景に応じた支援を医療専門家と検討してください。
相談を考えるとき
悪夢が繰り返されて眠ることが怖い、眠りが妨げられる、日中の気分や仕事・学業に影響する、つらい体験を思い出して苦しい場合は、かかりつけ医や睡眠・こころの相談に対応する医療機関へ相談できます。睡眠の不調や日中の不調も併せて伝えましょう。緊急の危険がある場合は、地域の救急窓口を利用してください。
悪夢の頻度や目覚めた後の状態を記録するのは任意です。相談に役立ちそうな範囲で、いつ頃起きるか、日中にどのような影響があるか、服薬状況などをメモしてください。記録は診断の代わりにはなりません。
参考情報(2026-09-25確認)
- 国立精神・神経医療研究センター「睡眠時随伴症」 ——悪夢障害の特徴と、頻繁な悪夢が睡眠や日常生活に支障を来す場合について確認しました。
- 米国睡眠医学会「成人の悪夢障害治療に関するポジションペーパー」 ——成人の悪夢障害・PTSD関連の悪夢に対する治療選択肢と、臨床家の判断が必要という説明を確認しました。
- AASMポジションペーパー本文(Journal of Clinical Sleep Medicine) ——治療根拠と臨床判断を踏まえ、IRTを自己治療として案内しないよう確認しました。
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「不眠症」 ——睡眠の不調と日中の生活への影響、医療機関への相談について確認しました。